幸せになる為には、自覚的に生きている人をより多く知るという事が重要になってきます。
このシリーズでは、そのような自覚的に生きている人たちをご紹介します。
昔、子象に足枷を付けて育てたら、その象は大人になっても自由に行動しようとはしなくなるという話を聞いた事があります。
ちょっと怖い話ですよね。
どうやら、学習を極めて専門化し過ぎる事にも弊害があるようです。
ついつい過去の延長線上で物事を判断してしまうようになるのかもしれません。
発明も応用から生まれる
今日ご紹介するのは工学博士の武藤佳恭(たけふじ・よしやす)さんです。
あまり世間では話題になっていないようですが、実は世紀の大発明なのではないか?という“温度差発電”を発明した人です。
その大元となる原理である「異なる2 種類の金属に温度差を与えると電圧が発生する」という現象自体は、190 年前に発見されていたそうです。
また、この原理を応用した「ペルチェ素子」という電子部品は、冷蔵庫やCPU クーラーで実用されています。
ところが、発電するにはもっと大きな温度差が必要になってきます。
そこで武藤さんが発明したのは、大きな温度差をつくるしくみです。
ヒートパイプやプロペラを組み合わせて、熱伝導率を上げる温度差発電機を作り上げました。
実験の動画があって、そこでは氷水と熱湯を入れたサーモマグに片方つづ金属棒を漬ける形の道具で、LEDランプが点灯していました♪
ちょっと素人目には、こういう実験段階のパフォーマンスを見せてもらっただけでは、正直実感が沸かないのですが、この原理を応用すれば日本はエネルギーを輸入する必要は無くなるらしいのです。
太陽光発電の限界
温度と言えば、一番に思い浮かぶのが“太陽”だと思います。
ただ、太陽だと昼間とか天気の良い日しか熱が生まれませんよね。
ところが武藤さんは、温泉ならどうか?と言います。
確かに、温泉は常に湧いていますよね。
ただ、どうやって熱を引いてくるんだろう?というのが疑問になって来ますが、温泉地の源泉であれば2mも掘れば可能なんだそうです。
掘る深さから言えば、井戸よりも浅くて済むわけですね。
となると、ソーラーパネルよりもコスパが良さそうな気もします。
温泉地の、それも源泉の上に住むという条件付きではありますが、実用が可能になったら、電気代が不要という事になります・・・。
日本はエネルギー大国だった!
更に武藤さんは、温泉地に限らず火山の火山口の熱を利用できると言います。
確かに、火山の熱を利用した発電所を作れば良いような気もします。
こういうのを地熱発電というのでしょうか?
とにかく日本は火山や温泉が多いのですから、この熱が本当に利用できれば、化石燃料を輸入する必要はありませんよね?
日本は資源が無い国だと言われていますが、大嘘という事になります。
ただ、誰も実用化してくれないというだけの話なのではないでしょうか。
人類は、農業や流通を発達させる事で、飢饉を克服する事が出来ました。
ところが、それは“科学的には”という条件つきです。
現代の飢饉は、政治的な思惑で人工的に作り出されているそうです。
確かに、今の科学技術を持ってすれば解決できない事ではない気がします。
エネルギーの問題でも同じ現象が起こっているのではないでしょうか。
画期的な発明は素人の方が有利?
武藤さんは、他にも携帯のカメラや、遠くまで届いて難聴の人にも聴こえるというスピーカーなどの発明もしています。
武藤さんは、この温度差発明を発明できた理由として「自分は門外漢だったから」と言っています。
その道の専門家になってしまうと、既成の概念や先入観に毒されて、物事の本質が見えなくなったり、勝手に制限を設けてしまうそうです。
自分にはそれが無かったから出来た、というのです。
「それは出来ない」という声が聴こえて来たら要注意で、なぜ出来ないのか?本当に出来ないのか?と疑う心が大切だと思いました。