従業員のモチベーションが下がる理由として、肉体的な苦痛というのは やはり大きいものです。
例えば「暑さ」です。
今どきエアコンを設置していない職場は少ないのでは?思いきや、実はそうでもありません。
暑さが堪える職場として、店舗の裏方の仕事などがあると思います。
店舗はクーラーが入っていますが、裏側は入っていない事が多いですよね。
おまけに裏方の仕事というのは、時間に追われながら運動し続けなければならないので、それだけで既にもう暑かったりします。
「自然現象は仕方がない」と言うのは簡単ですが、じつは簡単に出来る改善策はあります。
たとえ小さな事でも、従業員のモチベーションを下げない方法の一例をご紹介したいと思います。
従業員の士気が下がる原因
従業員のモチベーションが下がる原因の一つに「自分は大切にされていない」と感じてしまう事があると思います。
管理部門のちょっとした配慮の無さで、従業員にとっては結構な苦痛を与えてしまったりするのは良くある事です。
例えば、体を動かす仕事では「暑さ」による苦痛は切実です。
暑いだけで肉体が疲労してしまい、頭の回転も落ちて、しまいには働く意欲も落ちてしまいます。
こんなとき、従業員としては制服はなるべく涼しいものであって欲しいものです。
ところが制服を選ぶ担当者には、そこまで考えが至らない事がほとんどだと思います。
ぞんざいな扱いを受けた印象
ここで、制服ひとつでモチベーションが下がっている例として、あるスーパーの裏方で働くパート職員にインタビューした時の話をご紹介したいと思います。
制服のポロシャツは、確かに半袖で夏用という事になっていますが、素材が通気性の悪いポリエステル製でした。
すぐに汗ビッショリになるし、一度かいた汗はなかなか引かず、不快感から抜けられません。
同じポリエステルでも、もう少し通気性の良いものはあるし、私服だったら絶対に選ばないような素材のポロシャツだと言います。
一方、エプロンは傷みやすい綿のエプロンでした。
汚れは落ちにくいし、毛玉も出来やすくて、すぐに見すぼらしく古ぼけてしまいます。
エプロンは擦れたり濡れたりして、一番汚れやすいものです。
洗っても落ちないから、いつも薄汚れた感じで、何だかテンションが下がってしまうそうです。
エプロンこそ頑丈なポリエステルの素材にしてくれたら良いのに・・・と思ってはいても、しょうがないという感じでした。
従業員の方が衣服に詳しいのか、予算の問題なのかどうか、実情はわかりませんが、あまり良いチョイスではないようです。
こんな ちょっとした不満でも、毎日の事となると話は別ですよね。
苦痛を受ける度に、従業員は職場への嫌悪感を募らせる事になります。
しまいには、自分が大切にされていないという感覚が染み付いてしまうのです。
大きな改革でなくて良い
管理側からしてみたら、従業員がそんな事で困っているとは思いもよらないのではないでしょうか?
ポロシャツは毎日洗濯するので、丈夫ですぐに乾く素材が良いだろうとの考えだと思います。
エプロンについては、特に何の考えもなく選んだのかもしれませんね。
でも働く側からすれば、衣服は大きな問題です。
この例でいえば、ポロシャツは なるべく涼しい素材を選び、そのかわり「ちゃんと洗って清潔にしてね」と注意を喚起すれば良いと思います。
エプロンは丈夫で汚れが目立たない色を選んだ方が、従業員の気持もパリッと引き締まると思います。
制服ひとつにしても、「安く手に入るから」みたいな理由で選んではいけないと思います。
多少価格が高かったとしも、それで従業員のモチベーションを下げずに済むのなら、逆にコスパは良いはずです。
小さな事を一つ一つ丁寧に対処していれば、抜本的で大掛かりな方法は必要ないのだと思います。