従業員のモチベーションを下げない方法といえば、一般的にはメンタルケアや能力開発について語られる事が多いと思います。

ところが、実際にモチベーションが下がった理由を一つ一つ探っていくと、案外 肉体的な辛さなどの物理的な事の場合も多いです。

原因が物理的な事でも、現象としてメンタルが弱ったり、人間関係がこじれたりする事があるので、精神論に発展してしまうのかもしれません。

今回は、おもいっきり物理的な問題なのに、従業員は感情的に影響を受けてしまう例についてお話したいと思います。

肉体とメンタルを分けないで・・・

一見 些末な事のように思えても、従業員にとっては切実で、実はかなりやる気を阻害している要因があるものです。

例えば「空調管理」です。

今どき、さすがにエアコンが入っていない職場というのは無いと思います。
でも、温度は管理していても、湿度の方はどうでしょうか?

空調を温度だけで管理していると、湿度が高い日の不快感を取り除く事はできません。
ところが、湿度も管理できる設備を導入している職場はまだ少ないと思います。

むしろ、切実に空調が必要な職場ほど、配慮がされていなかったりするものです。

不快感は計ることができる

人が快適に過ごせる環境というのは、もう決まった基準があります。

「不快指数」というものがありますよね。
人間が生活する上で不快と感じるのはどれくらいかを、温度と湿度を使って数値化したものです。

例えば、職場のエアコンの設定温度が27℃と決まっていたとします。

不快指数の数値が77を超えると、人は不快感を覚えるのだそうですが、温度が27℃でも湿度が75%以上になれば、不快指数が77を超えてきます。

普通のエアコンには湿度を調整する機能はないので、エアコンが稼働していても不快な状態というのはあるわけです。

もし この環境下で、業務内容が時間に追われながら動き回るような仕事の場合はどうなるでしょうか?

ストレスと疲労で、集中力も頭の回転も鈍ってしまいますよね。

それで何が起こるか?というと、ミスが多くなるんです。

メンタルを磨く方が難しい

肉体的に不快な環境に置かれていると、どうしても人間はうっかりしたり、ちょっと手を抜いたり、機嫌が悪くなったりします。

そして、小さなミスでも重なる事で大きな問題に発展したりします。
集中力が落ちると、ミスにも気が付きにくくなります。
失敗してしまうと、自信も失います。

では、対策として従業員のメンタルを強化したり、集中力を高める取り組みをすべきなのでしょうか?
そんな大変な事をしなくても済む方法があります。

それは、除湿機を設置するだけです。

やたらとエアコンの設定温度を気にする会社がありますよね。
これは、設定温度を1℃上げれば電気代が1割安くなるという考えから、なるべく高い温度で運用しようという考えだと思います。

除湿機を併設すれば、湿度をダイレクトに抑える事が出来るので、不快指数が下がるまでエアコンの温度をガンガン下げなくても済みます。

おススメは据付工事不要のタイプです。

業務用でも消費電力が控えめなタイプもあります。

初期投資はかかってしまいますが、日本の暑さは湿気の占める割合が高い事を考えると、電気代としてはむしろ節約になると思います。

まとめ

今回のケースでは、従業員のモチベーションを下げない方法として、除湿機を導入するだけで十分です。

除湿機を設置して職場環境が快適になれば、従業員の能率も上がり、ストレスが減る事でミスも減ります。
メンタル的にも、職場が快適になった事で無意識に「自分は大切にされている」という感覚を持つ事ができます。

従業員のモチベーションを下げない方法は、抜本的で大掛かりな投資は必要ありません。

大きなメリットがあっても欠点が多い職場よりも、特別ではないけど問題が少ない職場の方が、長く続けていける職場なのだと思います。

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