自分では結構努力してるつもりなのに、なかなか運が向いてこない事ってありますよね。
でもこれって、資格を取るとか、自分の個人的能力を上げる事ばかりに熱中している人にとっては、起こりがちな事だと思います。
この記事では、ちょっと不思議な「民族の風習」の話を元に、運が開けないときの打開策を紹介します。
夢を操る人々
今回ご紹介するのは、夢を重要視して感情をコントロールするという風習を持つ、マレーシアの山岳民族「セノイ族」の人たちです。
セノイ族の家庭では毎朝子供が起きてくると、まず親が「今日はどんな夢を見た?」と尋ねるところから始まります。
そして、夢について親子で話し合います。
その話し合いの中で、親は夢の中でどのようにすれば良いのかを子どもに教えていくのです。
こうして子供が見た夢を親子で分かち合い、何かと話題にする事で、子供はだんだん夢の中で「これは夢だ」と気付けるようになっていきます。
そして夢の中で、いろいろな体験をシミュレーションできるようになるのです。
まるで人生の予行演習のようですよね。
世にもユニークなメンタルトレーニング
セノイ族の夢の中での話で、彼らが特に大切にしているのは「積極的に友人を作る」事と「敵をも大切にする」という事です。
敵であっても、仲間になろうと試みたり、助けてあげる。
それでダメなら戦うというスタンスです。
子供の頃から夢の中で積極的に人とコミュニケーションを取り、何度もシミュレーションするのですから、大人になったら相当なコミュニケーションの達人になりそうですね。
他にも、夢の中では自分を開放して存分に楽しむという事も推奨しています。
こうして夢をコントロールする事で、セノイ族の人々は感情的にとても成熟しているそうです。
争い事はほどんど無く、神経症や精神病の人は存在しないんだとか・・・。
子供の頃にこんなユニークな教育が受けられたら、大人になってから人間関係に苦労したりしなそうで、ちょっと羨ましいような気もします。
そして夢の中での振る舞い方で、もう一つ重要視されている事があります。
それは、怖い夢を見たり、敵が出てきた時の対処です。
怖い目に遭ったら、危険に立ち向かい、戦えと教えます。
なるほど、現実世界では難しいものがありますが、夢の中なら多少は大胆になれるかもしれませんよね。
一方で、最後には贈り物を頂くという「好ましい結果」で終わらせなさいと言います。
まるで恐怖に立ち向かってリスクを取ると、好ましい結果が得られるという事を、潜在意識レベルに定着させようとしているかのようです。
この教訓は、人の運がどういう所で開けるのかというヒントを示していると思います。
開運のチャンスは意外な所に
セノイ族の人々の価値観には「恐怖に立ち向かう事」と「積極的に友人を作る事」が共存しています。
これは一見別の話のようですが、人間関係においては一致する時があるんです。
誰にでも「苦手な人」というのがありますよね。
ところが、そんな人が味方になってくれた時こそが「運が開ける時」だったりするんです。
苦手な人というのは、やっぱり価値観が違っていたり、コミュニティが異っているものです。
お互い悪気は無かったとしても、何となく受け付けなかったり、理解できない所があって嫌煙してしまうんですよね。
逆に仲良しグループというのは、やっぱり近くて似ている価値観の人同士で集まるものだと思います。
ところが似た者同士というのは、得意分野も領域が近かったりするんですよね。
するとコミュニティ内で縮こまる事で、どうしても出来る事の範囲も狭められてしまいます。
能力とメンタルというのは関連しているのです。
逆に、自分が苦手な分野を得意としている人というのは、やはり「異質な人」です。
「合わない人」と「嫌いな人」は違う
つまり、ふだん自分が付き合っている人とちょっと違う感じの人だったりします。
ところが、こういう「単に合わない人」と「嫌いな人」とを混同してしまう事があるのです。
というか、どう違うのかを見極めるのはちょっと難しいのです。
でも、あなたが今「運気を上げたい!」「開運したい」と強く思っているのなら、思い切って苦手な人にアプローチしてみる事をおすすめします。
本当に嫌いなタイプという場合もあるでしょうが、失敗を恐れすぎてチャンスを逃してしまうのも、もったいない話です。
セノイ族の夢の話に出てくる「恐怖」や「敵」というのは、異質なものや理解できないものの象徴ではないでしょうか。
私たちの場合はシミュレーションではありませんが、当たってみなければ分からない事もあるのです。