よく理由はわからないけど、自分の勤めている職場の人間関係が悪い、なんだか空気が重苦しいという事は良くあると思います。
それで、ついつい仲間の性格についてアレコレ言ってみたりするわけですが、それを言ってみたところで解決するものではないですよね。
ところが、職場の人間関係や雰囲気が悪くなるのには、ちゃんと理由があります。
それも、大概は一つや二つの理由ではなく、小さな事が重なってそうなっています。
今回は職場の雰囲気が悪くなる一つの例として「わからない事があった時に、聞く相手を間違える」事で起こる弊害についてお話したいと思います。
聞く相手を間違えるとミスやトラブルに・・・
新しい職場に移ったり、新しい仕事を始めたばかりの時というのは、教えられた事だけでは足りなくて、人に聞かなければならない事が多いと思います。
だけど そんな時、すごく機嫌が悪い人や、忙しくてテンパっている人には、なんだか聞きにくいんですよね。
そんな事、ついつい聞きやすい人にばかり聞いてしまったりします。
ところが、これはトラブルの元になる可能性が高いのです。
というのは、聞きやすい人というのは、大概「余裕を持て余している人」ですよね。
ここで、ちょっと考えてみてください。
職場で余裕がある人というのは、どういう人でしょうか?
それは、悪い言い方をすれば「あまり仕事が出来ない人」です。
何か分からない事があった時にそういう人に聞いてしまうと、実はその人もあまり理解していなかったりする事が多いんです。
結果として、間違った事を教えられてしまう可能性が高くなります。
間違った事を教えられてしまったら、やっぱりミスやトラブルが起こるものですよね。
そして、その間違いがミスやトラブルとなって表面化したら、あなたが責任を問われてしまいます。
そうなった場合どうするか?
自分のミスという事にして、自分の信用を下げるか?
それとも「○☓さんに、そう教えられたんです」と申告するか・・・?
申告しないと自分の気分が悪くなるし、申告すれば教えた人が気分を害するでしょう。
どっちへ転んでも嫌な気分が残ってしまいますよね。
「どうやら、これは聞く相手を間違えた」と後から気がつくわけです。
では、誰に聞けば間違いが無かったのでしょうか?
誰に聞けば良いのか?
聞く相手を間違えると、ミスやトラブルが起こりやすくなるとすれば、いったい誰に聞けば良かったのでしょうか?
それは、たとえ聞きにくくても、テンパっていたり機嫌が悪い人に聞くしかないんです。
業務量というのは、じつは平等ではありません。
仕事というのは、出来る人の所に集まっていきます。
だから仕事が出来る人はいつも忙しく、テンパっているのが常です。
テンパっているので、余裕もないし機嫌も悪くなるわけです。
ここで、聞きにくい人の性格の良し悪しについては、あまり考えない方が良いと思います。
「聞きにくい人=有能な人」という可能性が高いというだけの話です。
そういう人は職場の事や業務をよく理解しているので、その人から聞いた事はだいたい間違いがありません。
一見、その人に迷惑をかける形になるかもしれません。
おまけに、有能な人ほど人に説明するのは上手じゃなかったりするので、こちらも一度で理解できずに、二度聞きしてしまう事態になるかもしれません。
同じ事を二度聞くハメになったりすると、更に聞きにくくなりますよね。
諺にもある「聞くは一時の恥」
機嫌が悪くて、説明も上手ではない人に聞くのは、確かにストレスを感じるかもしれません。
でも、聞きやすい人に聞いたことで、結果としてミスやトラブルになって、自分だけでなく教えてくれた人まで嫌な気分になるよりはマシですよね。
もっと言うと、自分に聞くのを避けたせいでトラブルを起こされてしまった「仕事が出来るけど聞きにくい人」も、傍から見ていて気分を害しているかもしれません。
こういう ちょっとした事でも、重なれば小さな不機嫌として蓄積していき、職場全体の雰囲気が下がってしまいます。
そして、嫌な感情だけが残ります。
聞きにくい人に聞くストレスは、一時の事です。
それがミスやトラブル、職場の雰囲気の悪化に発展する事はありません。
仕事も慣れてくれば、聞かなければならない事態も減っていくでしょう。
お互いにそれが一番良い方法だし、職場全体の為にもなるのです。