うつ病というのは、外側からは分かりにくいものなので、
なかなか病気と扱ってもらえない部分があると思います。
だけど、目に見えなくても
うつ病が「疾患」である事に変わりはありません。
ちゃんと療養や治療の対処をする必要があります。
日本では、成人したら皆
保険料を収めるしくみになっていますよね。
当たり前の事ですが、医療保険や税金を収めるのは
病気になった時には補償を受けるためです。
今回は友達がなかなか仕事を辞められずに困っていた時、
治療期間の生活の補償について調べた事をシェアしたいと思います。
しばらく休職して職場復帰したい場合
うつ病が、職場環境や仕事のせいで発症してしまった場合は
基本的には退職をして環境を変えるのが良いとは思います。
とはいえ、退職して気分が落ち着いたとしても
こんどは生活の不安が出てきてしまうかもしれません。
今の職場に復帰するかどうかは別として、
まずは休職の形を取っても、退職はできますよね。
そこで休職して療養するためにも
まずは「傷病手当」という補償を受けるのが
手っ取り早いと思います。
有給休暇がある職場なら、まずは有給を消化して
無くなったら「傷病手当」の申請に入る感じです。
「傷病手当」の補償内容をざっくり言うと
支給開始から最長1年6ヶ月の期間で
月給の2/3の金額が支払われます。
金額は下がってしまいますが
そのあいだ療養できる事を思えば
診断の状況が許す限り、早急に休職してしまう方が
気分が楽になりますよね。
無期限でも「仕事が休める」土台を作る
とはいえ「傷病手当」で気になるのは
期限付きだという事です。
それまでに復帰できる状態になるとか
新しい仕事に就ければ良いのですが
逆に「期限までに何とかしなければ」というのは
プレッシャーになってしまいそうです。
むしろ、うつ病というのは
焦らずに、まずは「受け入れる姿勢」が大切で
その為には、根気よく治療できる「生活の土台」
という安心感が必要だと思います。
「生活保護と比較」何を選ぶのが得?
そこで、期限つきの「傷病手当」の期間が満了して
退職をしてしまう前に、次の準備をしておく必要があります。
期限がなく補償を受けられるのは「障害年金」です。
障害年金には、期限はありません。
症状が治るまで、ずっと受け取ることが出来ます。
ただ「障害年金」の問題は、その支給額かもしれません。
加入していたのが厚生年金なら、まだ良いのですが
国民年金の場合、それだけで生活していくのは
難しいと言わざるを得ません。
だいたい
障害基礎年金1級 平均月額82,016円
障害基礎年金2級 平均月額66,358円
という感じです。
そこで考えなければ ならないのが「生活保護」です。
「生活保護」は、最低限の生活費から
不足金額を補ってもらう制度です。
本当に収入がゼロの時は
よほど手厚い厚生年金でない限り
「生活保護」が最強の補償になると思います。
では、治療を続けながら仕事に復帰した場合は
どの補償を受けるのが一番良いのでしょうか?
復帰してからの「給料」の問題
生活保護は、いったん仕事を始めてしまうと
まだ治療中であっても
支給額が収入の分だけ減らされてしまいます。
いきなりバリバリと働ければ問題ないのですが
うつ病というのは、治ったり発症したりと
白黒つけられるものでは無い所がありますよね。
薬の処方を続けながらの勤務なら
減額の心配のない「障害年金」の方が
確実に補償を得る事ができます。
「生活保護」と「障害年金」は、同時に申請する事が可能です。
両方受けられるというよりは
「生活保護」の支給額から「障害年金」が支払われた分だけ
減額されるというしくみです。
無職のときは「生活保護」をフルで受給して
仕事に復帰したら「障害年金」に切り替えていけば
症状が軽快したと判断されるまでは
ずっと補償を受ける事ができます。
ここまで生活の土台を築いておけば
自然と「何かしたい」という気持ちが湧いてくるまで
安心して待つことが出来るのではないでしょうか。