ブルーな気分を払拭する方法というと、前向きになるとか、大声で笑ってみるとか、それが出来れば苦労しないよ・・・と言いたくなるような対処法がよく紹介されていますよね。
本当に知りたいのは「どうすれば」前向きになれるのか?「どうすれば」大声で笑えるような気分になれるのか?という所だと思います。
ものの見方や考え方をシフトする訳ですから、ある程度の努力は必要な気もするし、今までの流れを変えるには何かキッカケが欲しいですよね。
この記事では、ブルーな気分を払拭する「具体的な」方法をシェアしたいと思います。
即効性がある簡単な方法ではありませんが、コツコツやれば難しい方法ではありません。
ブルーな気分も病気と同じ?
アルツハイマー型認知症や統合失調症など、昔なら「年のせい」とか「性格」とかで片付けられていたけど、今では病気として認められているものってありますよね。
以前 親戚の家で、息子が原因不明のうつ症状になってしまい、親が悩みに悩んでいた時期がありました。
もちろん息子の方も大変でしたが、親がとにかく参ってしまい、どっちが病気だかわからないくらいでした。
そして、ようやくその息子を病院に連れていく事ができて病名がわかった時、親たちが本当に安堵していた事を思い出します。
でも本当なら、病名がわかった所で状況はあまり変わっていない筈ですよね。
病名が分かったからといって安心するのって、ちょっと不思議な気もします。
でも よくよく考えると、病名がわかれば原因や処方、普段の生活で気を付けるべき事などが限定されるんですよね。
それに病名が分かる事で、最悪でもここ以上悪い事にはならないという「ライン」が引かれるのも大きいでしょう。
人間って「よくわからない事」が一番怖いのかもしれませんね。
人が不安を抱く時というのは、悪い方へ悪い方へ考えてしまって際限が無くなり、無用な心配までしてしまうものですよね。
これと同じで、日常のブルーな気分を放置しておくと、だんだんブルーの範囲が広がって行くのかもしれません。
仕事で嫌な思いをすると職場そのものが嫌になったり、悪い事が重なると人生そのものが辛くなってしまう事さえあると思います。
ブルーになるには訳がある
実はブルーな気分も病気と同じで、名前を付ける事で気分が楽になったり解決したりする事ができます。
正確には名前を付けるというより「分類」をするのが目的です。
それには、まずボンヤリとしたブルーな気分を言語化しなければなりません。
ブルーになった事を一つづつクローズアップして言葉として吐き出し、自分なりに「ラベリング」をするのです。
そして このラベリングしたものが溜まっていくと、だんだん似ているものがある事に気が付くと思います。
そしたら似ているもの同士を集めて、カテゴリー分けしていきます。
この一連の作業を続けていくと、自分が持つブルーな気分に「客観的な視点」が生まれてきます。
そして自分に起こっている現象を客観的な視点で見れたら、今までのアプローチがまずかった事に気付く事が出来るようになるのです。
病気の話と同じで、悩みも一つ一つ細かくラベリングされているほど手が打ちやすくなるんですね。
ただ、いきなりブルーな気分に名前をつけろと言われても難しいと思います。
そこで、私が仕事で悩んでいた時に実際やってみて、一番やりやすかった方法をご紹介したいと思います。
ブルーな気分をデーターベース化する方法
私が実践した「ブルーな気分を払拭する方法」は、第一段階として まずは簡単なメモをする事から始めました。
仕事中に嫌な思いをしたり、気分が落ち込んだと気付いたら、簡単なメモをするのです。
仕事中なので、単語1,2個の走り書き程度のものです。
こうしてメモを取るのは、ブルーな気分を家に「持ち帰る」事が目的です。
ブルーな気分なんて、本当は職場のゴミ箱にでも捨てて帰り、家では楽しく過ごしたいと思います。
でも、それでは結局は現状維持のままですよね。
本当にブルーな気分を払拭したいなら、人生を好転させたいと願うなら、あえてブルーな気分を家に持ち帰らなくてはなりません。
そして家に帰った後、忘れないようにメモを言語化します。
できれば、一週間後に読んでも理解できるくらい丁寧に記録すると良いと思います。
そして、これを一定期間続けるのです。
だんだんラベリングされたブルー案件が蓄積して何十個も溜まって来ると、ある時バラバラだと思っていたものが何種類かのカテゴリーに分類できる事に気が付くと思います。
分類が出来るようになると、かなり頭や気持ちがスッキリしてきます。
その時が「職場に行くと気分がブルーになる」といった漠然とした世界から脱皮する時なのです。
そうなれば、ただ漫然と「嫌だなぁ」と思うだけの人から、問題について考えたり解決法を見つけたりする「行動できる」人に変わっていると思います。