仕事をしていると、恐ろしく忙しい時期というのがありますよね。

業務が飽和状態になるだけでなく、そういう時ほどトラブルが発生したりする事が多いと思います。

誰もが「もう少し暇な時期と均されてくれれば良いのに・・・」と思った経験があるのではないでしょうか?

今回は、忙しい時期ほど仕事でトラブルになる理由と、その対策についてご紹介したいと思います。

カオス状態で起こっている事

業務の繁閑が激しい例といえば、年末の小売業とか、大型連休のレジャー施設などがあると思います。

こういう職場で、どういう事が起こっているのかと言うと・・・

まず、繁忙期は業務が過密状態になり、従業員はだんだん飽和状態になってきます。

すると疲労やストレスで、どうしてもミスやトラブルも起こりやすくなります。

ミスやトラブルが起こると更に仕事が増えるので、機嫌も悪くなり、仲間どうしで悪い影響も与え合うようになります。

これでは、肉体的にも精神的にも辛くなるのは当然です。

更には、あまりにも悪い事が重なると、何かそこに「運」というようなものが存在するような気がしてくるのが、メンタル的に辛い所なのだと思います。

悪い事は重なる?

昔「マーフィーの法則」という本が流行った事がありますが、ご存知でしょうか?

ざっくり説明すると、「洗車しはじめると雨が降る」とか「落としたトーストがバターを塗った面を下にして着地する確率は、カーペットの値段に比例する」といった風な、ツイてない状況を扱ったジョーク集です。

笑い飛ばせる余裕がある時は良いんですが、昨今の労働事情からいって、今はあまり笑う気分ではないかもしれませんね。

ちなみに、この「落としたトースト」の法則には後日談があって、アストン大学のロバート・マシューズという人が「トーストの転落 マーフィーの法則と基本的定数」という論文を発表したそうです。

この論文で、ほとんどの場合バターを塗った面が下になることが証明されました。
ただ「カーペットの値段に比例する」という所は、やはりジョークだったようです(^^;

悪い事が重なると、人は何か運のようなものを感じる生き物なのかもしれませんね。

ところが、自分はツイてない、運がない、みたいな精神状態に陥ってしまうのは危険なんです。

気分が悪くなるし、運のせいにして、考えたり頑張ったりする努力を放棄してしまうからです。

それより、もっとお得で、気分も良くなる合理的な見方があります。

忙しい時期の正体

業務が飽和状態になって苦しいときは、いま何が起こっているのかを客観的に知る事が、一番良い処方箋だと思います。

業務に波があって、忙しい時期があまりにも辛いと、どうしてあの暇だった時期と均等になってくれないのか?とつい思ってしまいますよね。

ただ、これは働く側の都合です。

では一方で、経営者側はどういう状況になっているのでしょうか?

はっきり言って、現時点で売上の波をコントロールできる経営者などいないと思います。

強いて言えば、長期契約をして、ひと月づつ使用料として支払ってもらうようなビジネスモデルなら、売上も安定しているかもしれません。
それでも、もう少し大きな波が存在するかもしれません。

経営者に出来る事は、従業員を採用する人数を間違えないようにする事くらいです。
企業は、だいたい忙しい時と暇な時の「間をとって」採用の人数を決めています。

そうなると、暇な時は人が多すぎるような気がするし、忙しいときは人員が足りなくなってしまいますよね。

だけど、この採用人数のさじ加減を間違えてしまうと、売上と経費のバランスが崩れて、経営は破綻してしまいます。

従業員の立場からすれば、忙しい時に合わせて人数を決めて欲しいところですが、それをやると会社は潰れてしまい、こんどは仕事じたいが無くなってしまうのです。

こういう構造がわかっていれば、少なくともツイてないとか、運が無いといったマイナスな感情からは解放されるのではないでしょうか?

まとめ

忙しい時期というのは、経験を積むほど、その周期が見えてくると思います。

忙しい時期が通り過ぎたら「やれやれ」と休むだけでなく、反省して改善点を見つけたり、次の忙しい時に向けて準備をすれば、業務量だけでなく気持も楽になると思います。

本当に仕事が出来る人ほど、じつは「楽」を追求しているものです。

楽を追求すれば、逆に多忙になってしまうものですが、楽な状態への道のりというのは、ジワジワ上って、ある時点になるとバンと跳ね上がります。
ちょうど、複利のグラフのような感じです。

だから、なかなか成果の出ない時期にコツコツと継続するのは大変です。
でも「運がない」「ツイてない」で片付けてしまうと、永遠に今の状態から抜け出せないのです。

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