世の中には問題を解決する方法というのが色々とあります。

例えば数学的な手法を使うとか、哲学的な弁証法とか、解決法はちょっと探せば至るところに溢れています。

しかし、最も軽視されている事があります。

それは、そもそも解決すべき「問題を発見する」という事が出来ていない可能性があるということです。

と、こういう感じで、その先に踏み込めていない記事が大半だと思いますので、この記事では、この『問題を発見する』という事を研究者でも普段特別に考える訓練をされていない方が、実際に出来るであろう方法を公開します。

ぜひ実践してみてください。

『問い』を間違えていたら答えがでなく当たり前

問題が解決しない時って、実はそもそも、その問題の認識が上手く行っていない事は、最近よく知られている事実だと思います。

問題の認識を練らずに結論を急いでしまうと、ありがちな原因に飛びついて安易な解決策を出してしまい、結局いつまで経っても問題が解決する事はありません。

ふつう何か好ましくない事態が起こると、その結果から因果関係をたどって原因を突き止め、その原因に見合った解決策を導き出すと思います。

ところが このような方法では、問題を設定するのが早すぎます。

実は、そもそも問題を設定する前に、とても大事なやるべき事があるんです。

それは「最終的に、自分はどうしたいのか?」というゴールの確認です。
このゴールの不確かさが、問題を解決できない最大の理由なのです。

自分の願望を本当に理解しているか?

「自分の本当の願望はどこにあるのか?」と聞かれても、たいていの人はボンヤリするはずです。

「いや、自分の場合は明確です!」

と思っている人は要注意です!かなり注意が必要ですよ。

なぜなら、自分の願望というのは、「借り物」である場合が多いからです。

私たちは日々メディア(テレビ、雑誌、youtubeなど)様々な情報にさらされています。

そして毎日少しづつ知らず知らずのうちに「洗脳」を受けてしまっているのです。

だって考えてみて下さい。願望って本当はフワフワしたものだと思いませんか?
それが自然な人だと思いませんか?体調によって、変わってもおかしくないと思いませんか?

それなのに明確って・・・・

私達は日頃、暇な時間があると、考える時間を持つ代わりに情報をインプットすることに当ててしまっています。

そんな生活環境の中で、漠然と『自分の願望は理解しているつもりだ』と考えるのはかなり楽観的すぎると思います。

自分の願望がボンヤリしたりフワフワしているものだとしても、自分の心の底にある「真の願望」が簡単に消えたりするわけがないと思いますか?

人間というのは、自分にとって一番大切な事だって、日々大事にしていないと失ってしまうものなのです。

逆にいえば、本人にとってまったく重要でも大切ではない事でも、毎日インプットし続けていれば、だんだん大切なものになってしまうのです。

毎日脳にインプットされて来る情報を、自らコントロールするように戒めていない限り、簡単に流されてしまうのです。

情報というのは、企業の広告や政治的な思惑によって巧妙に仕組まれています。

そういう中で自分の本当の願望を見つけたり保ち続ける事は、相当強く意識しなければ難しいことなのです。

よく『これは理解した!とても感動した!こんな大切な事忘れるはずがない』と思った事でも、しばらく年月が経つと、『あれ?何だっけ?』という状態になって、再び何かの拍子で『わかった!とても感動した!』って繰り返している事ってあるはずです。

それにとても良いと思えたアイデアを閃いたと思った後でも何か急な割り込みが起こると簡単に忘れてしまいます。

さっき見たばかりの夢を起きた瞬間に忘れてしまうのに似ています。

実は私達の願望ってこれくらいフワフワしたものなのです。

願望を忘れないために

では誰かの思惑に影響されて、自分の本当の願望を見失わない為にはどうすれば良いのでしょうか?

「願い」を維持し続けるにはどうすれば良いのでしょうか?

最も簡単な方法はスピリチュアル系の人がよくやっているアファーメーションというやつです。

ちょっとバカバカしいと思う方もおられると思いますが、子供が初めてのオツカイの時に必死に買い物のリストをブツブツ唱えながら歩いているのと、大人である私達も『願いを維持する』という事に関してはあまり大差がないのです^^;

忘れられるから生きて行けるという面もありますが、一番大切な事については「忘れない」努力が必要です。

他に有名な方法としては、願望を紙に書いて常に持ち歩くというのがあります。

違うバージョンでは、『よく目にする場所に貼っておく』というのも有効です。

スピリチュアル系の人が「引き寄せの法則」と呼んでいるものには、そういう効果があるのです。

要するに忘れない事が重要なので、ビジネス的なアプローチの方が良いという人は、忘れそうな周期でリマインダー機能を使うなど、自分の好きな方法を選べば良いと思います。

とにかく定期的に自分の願望にアクセスして、その願いを改めて見つめ直すのです。

ここでスピリチュアル系の人に対して少し苦言があります。

ビジネス系の人にとってはごくごく日常的ことでしょう。

願いに縛られるな!

こういうアファーメーションでも紙に書いて持ち歩くでも、googleカレンダーのリマインダーでもとにかく継続して行くと、ある時、ふと「自分が願ってるのは本当はこれじゃないな」と気づく事があります。

この感覚をとても大事にして下さい。

この記事で最も大切な伝えたいことです。

そしたら時間を取って「本当の願いは何だろう?」と自分に問い直して下さい。

実は、『願望を忘れない』ということよりも『願望を疑う』ということの方が遥かに重要なことなのです。

何度も何度も自分に問いただして下さい。

願望なんて正直、様々な要因で叶ったり叶わなかったりするものですが、かなり努力して叶ったは良いけど、叶ってしまってから『あれ?何か違う・・・』

ということを避けるためにも、まずその願望が自分の中で本当に起こっている願望なのか問い続けて下さい。

そうやって見つけた答を、また持ち続けます。

そして、しつこくしつこく、また問い続けます。

そして 不思議な事にまたしばらくすると、また「ちょっと違うな」という感覚が生じる事があると思います。

こういう事を4,5回繰り返す事で、だんだん本質的な願望と本当の問題が見えて来るのです。

つまり真の願望が見えてくる事で「この問題設定では願望が満たされない」という事が分かり、真の問題が見えてきます。

「問題解決の8割は、真の問題を見つける事で決まる」という話をよく聞きますが、確かに真の問題が分かれば、あとは2割くらいの調査や努力で、問題は解決するものだと思います。

問題と願望は密接に繋がっていて、願望を掘る事が問題を発見するのに役に立つのです。

まとめ

今でも合格祈願や安産祈願とか「願掛け」の習慣は脈々と受け継がれていますよね。

こういった願掛けや祈りの正体とは、古代の人が編み出した「願望を忘れない為のツール」なのだと思います。

言い方を変えれば、問題の解決はいかに「執念」が持てるかどうかにかかっているのかもしれません。

真の願望が見えたら、なぜ実現しないのかも見えてくるのです。

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